
海外発送って難しそうだけど、どうすれば良いんですか?

大丈夫ですよ!EMSを使えば、初心者さんでも意外と簡単に海外発送できるんです。
「海外発送って難しそう…」
「どの発送方法を選べばいいの?」
そんな不安を感じていませんか? eBay輸出で商品を海外へ発送する際、EMS(国際スピード郵便)は、初心者の方でも安心して利用できる非常におすすめの発送方法です。
この記事では、eBay輸出におけるEMSの利用方法から、メリット・デメリット、注意点、そしてヨーロッパ発送で重要なVAT(付加価値税)まで、すべて詳しく解説します。この記事を読めば、初めてのEMS発送もスムーズに進められ、eBay輸出ビジネスをさらに加速できますよ!
【この記事を読むメリット】
- eBay輸出の発送方法の基本がわかる
- EMSを利用するメリットを理解し、発送方法を選べるようになる
- 初めてのEMS発送でもスムーズに手続きを進められる
- ヨーロッパへの発送で注意すべきVATの知識が身につく
eBay輸出にEMSがおすすめな理由|初心者でも安心
EMSとは?国際スピード郵便の基本
EMS(国際スピード郵便)とは、日本郵便が提供する国際郵便サービスで、世界120以上の国や地域へ迅速に荷物を配達できます。国際郵便の中でも最優先で取り扱われるため、速達性に優れているのが特徴です。30kgまでの荷物を発送でき、書類から小さな商品まで、幅広い用途に対応できます。
eBay輸出でEMSが選ばれる理由
eBay輸出でEMSが選ばれる主な理由は、初心者でも扱いやすい点です。EMSは日本郵便という公共的なサービスであり、特別な契約なしで利用できます。eBayで売れた商品を迅速に、追跡サービスありで、損害賠償制度も付いているため、安心して海外発送を行えます。
EMSとクーリエ便の違い|初心者向けはどっち?
eBay輸出の発送方法としては、EMSの他にクーリエ便(DHL、FedExなど)があります。
発送方法 | EMS(国際スピード郵便) | クーリエ便(DHL、FedExなど) |
---|---|---|
サービス主体 | 日本郵便(公的機関) | 民間企業 |
契約 | 不要 | 必須 |
料金 | 比較的安価 | 比較的高価 |
配達日数 | 比較的迅速 | より迅速 |
追跡 | 可能 | 可能 |
損害賠償 | あり(上限あり) | あり(手厚い場合が多い) |
対象者 | 初心者向け | 中〜上級者向け |
クーリエ便は、EMSよりも配達日数がより迅速、手厚い補償などのメリットがありますが、契約が必須で、料金も比較的高めです。eBay輸出を始めたばかりの方には、手軽に利用できるEMSはおすすめです。慣れてきたらクーリエ便も検討してみると良いでしょう。

とはいえ、最近はelogiやCPaSSといった使いやすいサービスもございますので、そちらを利用したほうが安い場合が多いです。とはいえEMSの魅力もございますので解説していきますね!
EMSのメリット・デメリットを徹底比較
EMSの5つのメリット
EMSには、eBay輸出をサポートする5つのメリットがあります。
メリット1:最速の配達スピード
EMSは国際郵便の中で最速クラスの配達スピードを誇ります。
地域にもよりますが、アジア圏内なら2~3日、北米・ヨーロッパへも5日以内に届くことが多いです。バイヤーを待たせることなく、スムーズな取引を実現できます。
地域 | 配達日数目安 |
---|---|
アジア | 2~3日 |
オセアニア、北米、中近東 | 3~6日 |
ヨーロッパ | 5日以内 |
EMSお届け日数票

参照元:日本郵便
メリット2:追跡サービスで安心
EMSには追跡サービスが付いています。

参照元:日本郵便
発送後、追跡番号を使ってオンラインで配達状況を確認できるため、紛失リスクを軽減し、バイヤーからの問い合わせにもスムーズに対応できます。
メリット3:損害賠償制度で万が一の時も補償
EMSには損害賠償制度があります。万が一、配送中に商品が破損したり、紛失した場合でも、一定額まで補償が受けられます。2万円までは無料で補償され、追加料金を支払うことで最大200万円まで補償額を上げることが可能です。高額商品を発送する場合も安心です。
メリット4:割引制度でお得に発送(発送代行会社も紹介)
EMSには、発送数量に応じた割引制度があります。しかし、個人で利用するには少し条件が厳しい場合もあります。
割引条件 | 割引率 |
---|---|
1度に10個以上発送 | 10% |
1ヶ月に50個以上発送 | 10%~ |
過去1年間で6,000個以上発送(翌年から適用) | 20%~ |
発送代行会社を利用すれば、1通からEMS割引を受けられる場合があります。例えば、「EFFECT(エフェクト)」というサービスでは、新規eBayセラー向けに初回利用日から1ヶ月間EMS送料が15%割引になる特典があります。発送数量が少ない初心者の方でも、お得にEMSを利用できるので、検討してみるのもよいでしょう。
メリット5:集荷サービスで自宅から発送可能
EMSは集荷サービスに対応しています。電話一本またはインターネットから集荷を依頼すれば、自宅やオフィスから荷物を発送できます。郵便局に行く手間を省け、時間を有効活用できます。1件からでも集荷可能なのも嬉しいポイントです。
EMSの2つのデメリット
便利なEMSですがデメリットもあります。
デメリット1:料金はやや高め
EMSは他の発送方法に比べると、料金設定が少し高めです。特に安価な発送方法と比較すると、料金の差を感じることもあるかもしれません。
EMS料金表

参照元:日本郵便
ただし、配達スピードや追跡・補償サービスといったメリットを考慮すると、料金に見合う価値があると言えるでしょう。商品の価格や利益率に合わせて、最適な発送方法を選択することが重要です。
デメリット2:送れない国・地域も
EMSは世界すべての国に送れるわけではありません。一部の国や地域はEMSの取扱対象外となっています。発送前に、日本郵便のウェブサイトで発送可能性を確認する必要があります。
eBayで売れた商品をEMSで発送する手順【初心者向け】
eBayで売れた商品をEMSで発送する手順を、順を追って解説します。
利用可否の確認:EMSで送れるか確認
まず、発送先の国や地域がEMSの取扱対象かどうかを確認します。日本郵便のウェブサイト「国・地域別の差出可否」で確認できます。また、発送する商品が国際郵便として送れるかどうか、相手国で輸入禁止されていないかどうかも確認しておきましょう。

参照元:日本郵便

参照元:日本郵便
料金・日数の確認方法
次に、配達にかかる料金と日数を確認します。日本郵便のウェブサイト「料金・お届け日数を調べる」で、発送元と発送先、荷物の重量を入力すれば、簡単に確認できます。配達料金は利益に大きく影響するため、必ず確認しておきましょう。

参照元:日本郵政
梱包:海外発送に耐えられる梱包のコツ
商品を問題なく配送できるように、適切に梱包しましょう。海外発送は国内発送よりも輸送距離が長く、衝撃を受けるリスクも高まります。丈夫な梱包材を用意し、丁寧に梱包することが重要です。
- 外装は丈夫な段ボール箱を使用する
- 商品の周りに緩衝材(プチプチなど)をたっぷり入れる
- 箱の隙間も緩衝材で埋める
- 箱の外側は布テープなどでしっかり封をする
郵便局では、書類の送付に利用できるオリジナル梱包材も販売されています。必要に応じて利用しましょう。
必要書類の準備とEMSラベルの記載方法
梱包が完了したら、必要書類を準備します。EMSで発送する場合、主に以下の書類が必要です。
- EMSラベル
- インボイス(商品を送る場合)
- 関税告知書(商品を送る場合)
配達先によって必要な書類が異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
【重要】EMSで物品を送る際は手書きラベルはNG!国際マイページサービスを利用

EMSラベルって手書きじゃダメなんですか?

そうなんです、EMSで商品を送る場合は、手書きラベルは使えません。
でも大丈夫!国際郵便マイページサービスを使えば、意外と簡単にラベルが作れますよ。
万国郵便条約により、通関電子データの送信が義務化されたため、EMSで物品(商品)を海外へ発送する際は、手書きのEMSラベルは利用できなくなりました。
必ず日本郵便の「国際郵便マイページサービス」を利用してEMSラベルを作成してください。
国際郵便マイページサービスを利用すれば、オンラインで簡単にEMSラベルを作成し、通関電子データも自動的に送信されるため、ラベル作成の手間を大幅に削減できるだけでなく、通関手続きもスムーズに進めることができます。
(例外) EMS、印刷物、書状、盲人用郵便物で、物品を含まず、手紙や業務用書類などだけを送る場合に限り、手書きのラベルや宛名書きでの発送が可能です。しかし、eBay輸出で商品を発送する場合は、必ず国際郵便マイページサービスを利用してください。
国際郵便マイページサービスでは、EMSラベルをオンラインで簡単に作成でき、ご自宅のプリンターで印刷できます。

参照元:日本郵政
【EMSラベル見本(国際郵便マイページサービスで作成した場合)】

国際郵便マイページサービスでEMSラベルを作成する手順は以下の通りです。
- 国際郵便マイページサービスに登録(無料)
- マイページにログインし、「送り状を作成する」を選択
- EMSを選択し、発送元と発送先の情報を入力
- 内容品の詳細、個数、重量、価格などを入力
- EMSラベルをPDF形式でダウンロードし、印刷
印刷したEMSラベルを荷物に貼り付け、インボイス、関税告知書などの必要書類とともに郵便局へ持ち込むか、集荷を依頼してください。
- 内容品の詳細は、配達先で通用する言語(基本的には英語)で、できるだけ詳しく記入します。例えば、「Men’s T-shirt, Cotton, Blue, Size M」のように具体的に記載しましょう。
- 価格は、実際の販売価格を日本円で記入します。
- 損害賠償金額は、必要に応じて記入します。2万円まで無料です。
インボイス、関税告知書の準備
インボイスと関税告知書は、商品を海外に送る際に必要な書類です。インボイスは、商品の明細や価格などを記載する書類で、税関での商品の審査に使用されます。関税告知書は、商品にかかる関税や消費税などの税金を申告するための書類です。
これらの書類も、配達先や商品の種類によって形式や記載内容が異なる場合があります。郵便局のウェブサイトや窓口で確認し、正しく準備しましょう。
発送手続き:郵便局への持ち込み、集荷依頼
必要書類と梱包済みの商品が準備できたら、発送手続きを行います。発送手続きは、郵便局の窓口に荷物を持ち込むか、集荷サービスを利用することができます。
郵便局の窓口では、EMSラベルや必要書類を提出し、料金を支払います。集荷サービスを利用する場合は、事前に電話またはインターネットで集荷を依頼し、指定した日時に集荷に来てもらいます。
ヨーロッパ(EU)発送はVATに注意!徴収ルールとIOSSを解説
ヨーロッパ(EU)へ商品を発送する場合は、VAT(付加価値税)に注意が必要です。VATは、ヨーロッパにおける消費税のようなもので、商品やサービスの購入者に課税されます。
VATとは?ヨーロッパの消費税
VAT(Value Added Tax)は、ヨーロッパにおける消費税で、付加価値税や間接税とも呼ばれます。EU諸国では、国や商品、サービス内容によってVAT税率が異なります。標準的な税率は20%程度と言われていますが、国によって大きく異なる場合もあります。
VATは、日本の消費税と同様に、商品の購入者(バイヤー)が負担する税金です。eBay輸出の場合、バイヤーが商品を受け取る際にVATが課税されるケースがあります。
VATと関税は別の税金です。関税は、商品を輸入する際に課税される税金で、VATとは別に課税される場合があります。
2021年7月からのVAT徴収ルール変更点
2021年7月1日以降、EUにおけるVATの徴収ルールが大きく変更されました。主な変更点は以下の2点です。
- €22以下の輸入免税廃止
- IOSS(輸入ワンストップショップ)の導入
€22以下の免税廃止の影響
これまで、€22以下の商品をEUに輸入する場合、VATが免税となっていました。しかし、2021年7月1日以降、€22以下の商品に対する免税が廃止されました。そのため、現在では€22以下の商品でもVATが課税されるようになりました。
IOSS(輸入ワンストップショップ)の導入
IOSS(Import One-Stop Shop:輸入ワンストップショップ)とは、EU域内への商品輸入にかかるVATの徴収を簡素化するための新しい制度です。IOSSが導入されたことで、€150以下の商品については、eBayが購入時にバイヤーからVATを徴収し、EU当局に代わって納付する仕組みが整えられました。
販売価格別 VAT対応
VATの徴収ルール変更により、販売価格によってVATの対応が異なります。
€150超えの場合:バイヤーがVATを支払う
販売価格が€150を超える商品については、これまで通り、現地の配送会社がバイヤーからVATを徴収します。セラー側で特に対応することはありません。
€150以下の場合:IOSS番号の記載が必須
販売価格が€150以下の商品については、IOSSの仕組みが適用され、eBayが購入時にバイヤーからVATを徴収します。セラーは、eBayから発行されたIOSS番号を発送ラベルに記載する必要があります。
IOSS番号が記載されていない場合、商品が税関で保留されたり、バイヤーが二重にVATを支払う必要が出てくる可能性があります。必ずIOSS番号を記載するようにしましょう。
IOSS番号の確認方法とラベルへの記載方法
eBayでのIOSS番号確認手順
eBayで発行されたIOSS番号は、オーダー詳細から確認できます。

- セラーハブからOrdersに進む
- View order detailsから確認したい取引のOrder numberをクリック
- ShippingのTax Details欄を確認
- VAT Paidの横にIOSS番号が記載されています
ヨーロッパ全域のIOSS番号は、基本的には「IOSS – IM2760000742」の固定番号で統一されています。イギリス向けの場合は「IOSS – GB365608576」と番号が異なるため注意が必要です。
発送ラベルへのIOSS番号記載方法(作成ツール別に解説)
IOSS番号の発送ラベルへの記載方法は、送り状作成ツールによって異なります。主なツールでの記載方法を解説します。

IOSS番号って、どこに書けばいいんですか?

IOSS番号の記載方法はツールによって少しずつ違うんです。でも、この記事で主要なツールの書き方を説明しているので、参考にしてくださいね。
- Hirogete:注文画面の一覧にIOSSの入力列が追加されています。VAT徴収済みの取引は自動的に番号が反映されます。小型包装物・eパケット・手紙は手書きで住所欄に追記が必要です。
- Ship&co:取引詳細に自動的にIOSS番号が記載されてラベルが出力されます。
- FedEx公式サイト:納税者番号欄の「荷送人の納税者ID番号(任意)」にIOSS番号を記載します。
- DHL公式サイト:VAT/Tax ID欄にIOSS番号を記載します。
- 国際マイページサービス(日本郵便):税関告知書/インボイス備考欄にIOSS番号を記載します。インボイスが発行されない小型包装物などは、住所欄の最後にIOSS番号を記載します。
送り状作成ツールを活用すれば、IOSS番号の記載ミスを防ぎ、効率的に発送作業を進められます。
EMS以外も検討しよう!eBay輸出で使える発送方法
eBay輸出では、EMS以外にも様々な発送方法を利用できます。商品の大きさや重量、配達日数、料金などを考慮して、最適な発送方法を選びましょう。
日本郵便の主な発送方法
- 航空便:飛行機で輸送する迅速な発送方法です。EMSよりは少し日数がかかりますが、3~6日程度でお届け可能です。料金はEMSより少し安めです。
- eパケット:2kgまでの小型商品を送るのに適した発送方法です。航空便扱いでEMSよりも安い価格で送れますが、配達日数はEMSより少しかかります。
- SAL便:航空便よりも日数はかかりますが、料金は低めです。ただし、取扱地域が限られています。
クーリエ便(DHL, FedEx, UPS)
クーリエ便は、国際エクスプレス配送サービスで、EMSよりも配達日数がより迅速、追跡や補償サービスも充実しています。DHL、FedEx、UPSなどが主なクーリエ便サービスです。EMSよりも料金は高めになる傾向があります。
ヤマト運輸 国際宅急便
ヤマト運輸の国際宅急便も、eBay輸出で利用できる発送方法の1つです。契約なしでも利用可能で、縦・横・高さの合計が160cm以内、25kgまでの荷物に対応しています。ただし、一部の国では書類以外の荷物を送れない場合があるため注意が必要です。
まとめ|EMSを使いこなしてeBay輸出を成功させよう!
EMSは、eBay輸出を始めたばかりの初心者の方にもおすすめの発送方法です。迅速な配達スピード、追跡サービス、損害賠償制度など、eBay輸出をサポートする多様なメリットがあります。
ヨーロッパ(EU)へ発送する際は、VATルールに注意し、IOSS番号の記載を忘れないようにしましょう。
EMSをメインに、商品や発送先に合わせて他の発送方法も使い分けることで、より効率的なeBay輸出ビジネスを展開できるようになります。ぜひEMSを使いこなして、eBay輸出を成功させましょう!