
eBayアカウントのセラーレベルがBelow Standardになってしまいました。なんとか元に戻したいのです。対応方法を教えて下さい。

分かりました!この記事で詳しく解説させていただきますね!
eBayでトラブルなどが起きてしまった場合、適切に対応しないとアカウントはBelow Standardになってしまいます。そうならないためにも、こちらの記事ではBelow Standardの予防方法と、またなってしまった場合の対処方法について解説できればと思います。
【この記事をオススメしたい人】
・eBay初心者
・Below Standardになりそう
・Below Standardに現在進行形でなってしまっている
・eBayトラブルの適切な対処方法が分からない
Below Standardとは?
eBayの「Below Standard(ビロウ・スタンダード)」とは、セラーのパフォーマンス評価の最低ランクを意味します。この評価になると、eBayでの販売にさまざまな不利な影響が出ます。

Below Standardになっていいことなど一つもありません。デメリットだらけです。
Below StandardがeBayアカウントに及ぼす影響について表でまとめましたので確認してください。
【Below Standardが及ぼす影響一覧】
- 検索結果が下位に表示される
- 販売制限(サスペンド)のリスク増
- 資金保留されるリスク増
- 落札手数料6%引き上げ
- Promoted Listingsの利用制限
- ストアがBasic(ベーシック)レベルに降格

本当に良いことが1つもありませんね…
セラーレベルについてもっと詳しく知りたいという方は下の記事をご覧ください。

Below Standardになってしまう原因と予防方法
では、Below Standardになってしまう原因について解説できればと思います。なってしまう原因は下の2つが挙げられます。
Transaction defect rate(取引欠陥率)が2.01%以上

まず1つ目がTransaction defect rate(取引欠陥率)が2.01%以上になってしまうとeBayアカウントがBelow Standardに降格してしまいます。

いわゆるDefect(ディフェクト)と呼ばれるものです。取引の不備、欠陥のことを指します。
このDefectがついてしまう原因としては以下のものが挙げられます。
- ケースがeBayによりセラーの責任で解決された場合(Case closed without seller resolution)
- 返品・キャンセルがセラー都合だった場合(Transactions you canceled)
ケースオープンされて、3営業日を過ぎても問題を解決できなかった場合、バイヤーさんはエスカレーションというものができるようになります。
エスカレーションとは、バイヤーさんとセラーとの間で解決できなかったトラブルを、eBayに介入してもらうことを意味します。

eBayに裁判官になってもらうイメージです。
エスカレーションされた結果、セラーが悪いと判断されるとお金はバイヤーさんに自動返金され、セラーにはDefect(ディフェクト)がつけられます。

僕もトラブル対応をおろそかにしてしまい放置していたら、いつの間にかバイヤーさんにエスカレーションされていてDefectがつけられていました。
上記を踏まえた上で、バイヤーさんからケースオープンされた場合は、3営業日以内に対応することを心がけましょう。そうすることで「ケースがeBayによりセラーの責任で解決された場合(Case closed without seller resolution)」のDefect(ディフェクト)は予防することができます。
また、ケースオープンの対応方法についてもっと詳しく知りたい方は下の記事を参考にしてください。


返品やキャンセルをする場合に、バイヤーさん都合ではなく、セラー都合で行う場合もDefect(ディフェクト)がつけられます。
例えばですが、商品の在庫がないのにもかかわらず商品が売れてしまった場合、セラーは商品を発送することができません。このような場合で、取引をキャンセルしたい場合、セラーは「セラー都合のキャンセル」としてeBayで処理しなければなりません。
上記の方法でキャンセルは可能ですが、キャンセルがセラー都合ですのでアカウントにはDefect(ディフェクト)が付けられてしまいます。
在庫切れした場合に、キャンセル理由をセラー都合キャンセルではなく、バイヤー都合キャンセルにすればDefect(ディフェクト)はつきませんが、eBayにバレてしまった場合は、強制的にセラー都合として処理されてしまいます。
上記を踏まえた上で、セラー都合の返品やキャンセルをしないことが大事になってきます。無在庫販売の方も有在庫販売の方も、それぞれ在庫管理を徹底することで予防することができますので、ツールなどをうまく活用して、商品管理を徹底しましょう。
Case closed without seller resolution(セラー未解決問題率)が0.31%以上

Below Standardになってしまう原因の2つ目はCase closed without seller resolution(セラー未解決問題率)が0.31%以上になってしまうことです。

あれ、この言葉どこかで聞いたような気がするのですが…

おっしゃる通りです。実は、先程のTransaction defect rate(取引欠陥率)のDefect(ディフェクト)がつく要素の1つに入っていました。Case closed without seller resolution(セラー未解決問題率)は、Transaction defect rate(取引欠陥率)の要素の1つとしてだけでなく、それ自体でも評価されているんです!

取引の0.31%以上でBelow Standardになってしまうというのは厳しいですね…

おっしゃる通りです。Below Standardになってしまう方は、Transaction defect rate(取引欠陥率)が2.01%以上というよりは、Case closed without seller resolution(セラー未解決問題率)が0.31%以上が原因の方が多いです。
少しややこしいので、Below Standardの構成要素を表でまとめました。
Below Standardになってしまう原因 | 構成要素1 | 構成要素2 |
Transaction defect rate(取引欠陥率)が2.01%以上 | Case closed without seller resolution | Transactions you canceled |
Case closed without seller resolution(セラー未解決問題率)が0.31%以上 | Case closed without seller resolution | なし |

特にCase closed without seller resolutionに気をつければいいんですね!

おっしゃる通りです!
Below Standardの対処方法
では、Below Standardになってしまった場合の対処方法について解説できればと思います。ただし、解説する前に共有することがございます。それは、Below Standardになってしまった原因となるDefect(ディフェクト)は、eBayとの交渉次第で削除することが可能です。

Defect(ディフェクト)って消せるんですか?

はい!eBayとの交渉次第で消すことが可能です。「これは消せないだろ…」とすぐに諦めるのではなく、何度もeBayに連絡しましょう。メッセージ文のコツとしては、単に消してほしいというのではなく、落ち度がなかったことなどをアピールしてメッセージを送ることが大切です。
ちなみにですがeBayに連絡する方法は下の記事を参考にしていただければと思います。

上記の交渉でDefect(ディフェクト)が消せれば割合次第では、Above Standard以上にアカウントを回復することが可能です。しかし、それでもBelow Standardのままという方は、下の方法を参照にしていただければと思います。
【※非推奨】12ヶ月間アカウントを放置
こちらは、12ヶ月の間にアカウントがサスペンドしてしまう可能性がある(Below Standardが長引くとサスペンドリスクが高くなる)方法ですが、12ヶ月放置できれば直近の評価がなくなり、再びAbove Standardからアカウントを再開することができます。

eBayのセラーレベルは基本的には12ヶ月間で見られてますので、12ヶ月経てばアカウントは元に戻ります。

12ヶ月間も放置している間、私は何をすればいいのでしょうか?

サブアカウントなど他のアカウントを運営するとよいと思います。しかし、Below Standardが原因で本アカウントがサスペンドされると、サブアカウントも紐づけられてサスペンドされる可能性があるので注意が必要です。
取引数を増やしてDefect(ディフェクト)を相殺
こちらが一番オーソドックスな方法です。トラブルのない健全な取引数を増やせば、Transaction defect rate(取引欠陥率)やCase closed without seller resolution(セラー未解決問題率)の割合は少なくなっていきます。
そしてBelow Standardを取引数を増やして解消したいと思っている時に大事になってくるのは以下のeBayの評価基準です。
- 過去3ヶ月の取引数が400件以上の場合:過去3ヶ月の取引が評価対象期間になる
- 過去3ヶ月の取引数が400件未満の場合:過去12ヶ月の取引が評価対象期間になる
※毎月20日(アメリカ太平洋標準時)に前月までの対象期間分がアップデートされ、評価されます。

つまり3ヶ月で400以上の取引を行えば、評価対象期間が過去12ヶ月から過去3ヶ月に短縮されるので、過去3ヶ月以前のDefectを無視できるようになります。
取引数の確認や、Defectがついた月の確認は、Seller level > See monthly breakdown で確認することが可能です。


「あと何件取引数を増やせばDefectを相殺することができるのか?」を計算して取引数を増やす必要があるんですね!

おっしゃる通りです。低単価商材のオークション出品などで取引数を増やしていきましょう。
eBayのセラーレベルは地域ごとに計算されています。ですので、ある地域ではTop Ratedでも別の地域ではBelow Standardに評価されているということもありえます。セラーレベルを確認する時には、それぞれの地域ごとに確認するようにしましょう。また、取引数を増やしてBelow Standardを解消したい場合、シッピングポリシーを作成するなどして、Below Standardの対象地域に絞って取引していきましょう。
セラーレベルについてもっと詳しく知りたいという方は下の記事をご覧ください。

最後に
いかがだったでしょうか?こちらの記事ではBelow Standardについて解説させていただきました。Below Standardになってしまうと対処が大変ですので、日頃からバイヤーさんと真摯に向き合いトラブルには迅速に対応しましょう。